シンガポール駐在への帯同を決めたとき、真っ先に考えたことが、
仕事、どうしよう、、、
でした。
それまで、私は東京都内の某企業にて、ITヘルプデスクとして、正社員で勤務していました。
業務内容は、うまく動かなくなったPCのトラブルシュート、PC交換、ソフト・社内サービスの不具合の相談を消化するような感じです💻💫
このほか、社員が利用する社内サービスのアカウント管理や、ICT機器の発注・請求周りの事務手続き、といった業務をこなしていました。
(ちなみに転職をしており、現職は2年目でした。自分なりにガムシャラに頑張り、それなりに業務はできるようになっていました💪)
そして、職場は絶賛人手不足でした。
『退職したら、自分も給与がなくなるし、今の職場にも迷惑をかける、、』
というのが、一番の悩みでした。

人手不足の原因は、業務量・内容に対して給与が低いからだと、
確信しています🤷♀️(切実)
帯同後の働き方は、以下3つを検討していました。
(選択肢1)現職は退職し、帯同中は無職になる
(選択肢2)現職を退職して現地で就職する
(選択肢3)現職をリモートで続ける
以降は、各選択肢をどのように検討したのか、順を追って書き残していきたいと思います。
ちなみに、上記以外に”現職を自己都合で休職する”という選択肢もありました。
(その場合、無給となります)
ただ、個人的には「帯同がいつまで続くのかわかっていない」「お金を稼ぎ続けたい」という背景から、こちらの選択肢は検討対象外としました。
(前提)シンガポールのビザ事情
私がビザについて一番よく調べていた 2024年8月ごろ、ビザは下記のような分類となっていました。
※今回の話に関係がありそうなビザのみをピックアップして記載しています。
以下の内容は、こちらの記事を引用させていただきました。
詳細は、必ず引用元の記事をご参照下さい。
※ビザの内容は変更さえている可能性があります。あくまで参考程度にとどめていただければと思います。
EP(エンプロイメントパス)
Employment Pass(エンプロイメントパス)という名称の就労ビザです。
主にマネジメントレベルの方、専門性が高いポジションに就く方向けの就労ビザです。

夫は技術職で、EPでシンガポールに滞在しています👓
Sパス
通称ではなく正式名称もSパスという呼ばれ方をする、就労ビザです。主にマネジメントまでは届かないレベルのポジションに就く方を、対象としている就労ビザです。
DP(デペンンデントパス)
Dependant’s Pass(配偶者ビザ)と言われるビザです。
就労ビザを所持している方の、配偶者及び21歳以下の未婚で法律上子供にあたる方、に対して発行されるビザです。このビザの保持のみでは、シンガポールに滞在することはできても就労できません。
DPの方が就労する際には、EPかSパスを取得するか、WPの取得が必要です。
WORK PERMIT(ワークパーミット)
‘半熟練外国人労働者’に対して降りる就労ビザという定義ですが、一般的には、建設現場の作業員や飲食店従業員等、 月額固定給与がSパス申請の最低額(2021年7月現在でS$2,500)に届かないポジションにつく外国人就労者が、申請するケースがほとんどです。
ただし給与額や職種について、特に制限があるわけではありません。
Work Permitの特徴として、主に以下のようなものがありますが、DP保持者が、DPの有効期限内に就労する際には、☆印の項目は免除されます。また国籍による制限もなくなりますので、日本国籍のDP保持者も、Work Permitを取得できれば、就労できます。
上記から、配偶者がシンガポールの企業やお店で働くには、EP・Sパス・WPのいずれかが必要となることがわかりました。

英語は日常会話程度だし、中国語は全くできない😢
ビザを取得して働くなんてハードルが高いこと、自分ができると思えない、、
(選択肢1)現職は退職し、帯同中は無職になる
将来のことを考えても、一番避けたい選択肢でした。
シンガポールは日本よりもお金がかかります、、
特に日本食や日本食に関連する調味料は、日本の2倍の値段がします。
夫の給料は、”海外駐在手当て”で多少色がついている状態ですが、それでも将来を考えると、貯金や投資は進めていきたいところです。
また私は筋金入りのインドアのため、この選択肢をとると家からでなくなる可能性が高いことが懸念点でした。
(個人的には全く困らなかったのですが、割とアウトドアな夫的にアウトだったようです🤷♀️)

帯同が始まってからも、あまりにも家から出ないため、夫にドン引きされています👀
(選択肢2)現職を退職して現地で就職する
割と本気で検討しました、、!
というのも、英語は日常会話レベルならできることや、「海外のほうが稼げるかも!」というモチベーションもあり、最悪こちらの選択肢しか残らない場合は、死に物狂いで勉強してやろう!と考えて居ました。
ただ、現職を日本語で続けられる安心感には勝てません。
こちらの可能性を徹底的に検討しました。

実際、求人を見ていても、日本よりも明らかに給与水準が高かったです!✨
モチベーションがある方は、おすすめの選択肢です( ノ ゚ー゚)ノ
(選択肢3)現職をリモートで続ける
結論、私は“業務委託として”現職をリモートで続けることができました!
ただ、この結論にたどり着くまでにいくつか留意事項があるので、順を追って記載します。
正社員で働き続けられるのか?
私の所属している会社は、シンガポールに子会社があります。
“もしかしたら、この子会社に移っていい感じに現職を続けられないか、、?”
なんて考えが頭をよぎり、上司に相談しましたが、「英語で業務出来るの?」という一言で一蹴されました💫
ちなみに現職を正社員で続けられるのかは労務に打診しましたが、「時差の管理等追いきれないため無理」と、こちらも一蹴されました💫💫
正社員以外の働き方で続けられないか?
残りの選択肢は、“正社員以外で働く”=”業務委託として働く”というものでした。
実は、こちらは前例がありました。
以前、業務委託の方がITヘルプデスク員として勤務していたことがあったのです。
また全社員のアカウント管理も行っているため、他部署で同様に海外駐在帯同者が発生した際、業務委託という形で業務を継続している例も把握していました。
私はリモートで問い合わせ業務やアカウント管理ができることは自分の業務内容からわかっていたため、こちらは上司との交渉で突破しました!💪✨
問題は、、
“日本の企業と業務委託契約を結び、日本の企業から報酬をもらうときは、DP以外のなにのビザが必要なのか?そもそも可能なのか?”
という点でした。
こればっかりは、シンガポールの政府や、シンガポールの労働市場に詳しい方にヘルプを求めるしかありませんでした。
MOM(シンガポールの労働局)に日本からコンタクトフォームで質問をしたものの、送信自体ができず、、、
結果、インスタやサイトから何とかつながりを作り、試行錯誤しました。
(この中で様々な方にコンタクトを取り、ニッチな質問でご迷惑をおかけしたこともあります、、申し訳ない🙇♀️🙇♀️)
結果、夫が業務の都合で先行してシンガポールに入国した際、現地のサポートをしてくれたシンガポール人の方に、MOMに聞いていただきました。
その時の回答は以下でした。
I have called MOM (64385122) and spoke to one of the MOM Officer (Ms.Raudhah) If your wife is holding a dependant pass (DP) and wish to continue working on Japan, she must not have any physical activity, interaction concerning her work in Singapore. All work must be done remotely in Singapore. She must also not receive any income/salary in Singapore. If your wife’s company has a subsidiary in Singapore, she is not allowed to visit, work or have meeting, physical activity or interaction with the employee in the Singapore subsidiary.
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dianaさん(visa担当者)聞いてみた。
シンガポールでの仕事に関連して、いかなる身体活動や交流も行ってはなりません。すべての仕事はシンガポールでリモートで行う必要があります。また、シンガポールで収入や給与を受け取ってはなりません。あなたの奥さんの会社がシンガポールに子会社を持っている場合、彼女はシンガポールの子会社の従業員を訪問、就労、会議、身体活動、交流することはできません。
つまり、回答を要約すると
現地のシンガポール人(子会社の方を含む)と関わらず、ずっと自宅からリモートで勤務しておけば、追加のビザは不要で働いてOKだよ
というものでした!これで、業務委託で現職を続けられることが確認できました✨
その後は、現職と業務委託契約の内容をすり合わせ、退職→業務委託として勤務を開始しました。

個人事業主となるため、年金・保険・確定申告はどうするのか、、など考えることは山積みでしたが、その話はまた別の記事で書こうと思います🖋
私の例はかなり特殊と思われます。
ただ、こういう例もあるよ~という参考としていただければと思います◎🏝️
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